学び・図学
昆虫の翅脈(コムストック・ニーダム式の名前と翅室)
昆虫の翅脈(コムストック・ニーダム式)
この図は、下の 1 枚の YAML から描かれています。手で図形を動かしてはいません。
正本に書いてある決まりごと
昆虫の翅の脈には、どの目(もく)にも通じる名前がある。 前縁から後ろへ C・Sc・R・M・Cu・A。コムストックとニーダムが 1898 年にまとめた呼び方で、今も昆虫の検索表(見分け方の表)と記載論文の共通語になっている。何のための図か: 標本や写真の翅を見て、脈に名前を当てられるようにする。翅室の名前は「前側の脈の名前を借りる」という 1 つの決まりで読める。
- 縦脈は前から C(前縁脈)・Sc(亜前縁脈)・R(径脈)・M(中脈)・Cu(肘脈)・A(臀脈)- 枝には前から番号を振る(Sc₁・Sc₂、R₁…)。R は R₁ と径分脈 Rs に分かれ、Rs は 2 回分かれて R₂〜R₅- M は 2 回分かれて M₁〜M₄。Cu は Cu₁ と Cu₂(Cu₁ がさらに分かれるとする説もあるが、この図では分けていない)。A は 1A・2A・3A で、ふつう枝分かれしない- 横脈はつなぐ 2 本の頭文字で呼ぶ(r-m、m-cu)。名前を持つ横脈に h(肩)・s(Rs の枝どうし)がある- 翅室は前側の脈の名前で呼ぶ。横脈で 2 つに割れたら付け根側から第 1・第 2(R₁ 室が r で割れて第 1 R₁・第 2 R₁)- 前側が分かれ目になっている室は、後ろの枝の名前を使う(R₂ と R₃ の分かれ目の後ろなら R₃ 室)
翅は一般化した模式(どの種にもそのままは当たらない)。脈の数は C–N 式で最も多い形にした。色は系統ごと(C 赤・Sc 茶・R 黒・M 緑・Cu 青・A 紫)で、教科書の模式図でよく使われる塗り分け。色だけでは読ませないため、全部の脈の先に名前を書いた。翅の輪郭は Catmull-Rom で刻んだ折れ線、脈の先は輪郭の上の点に吸わせた。
- 実在の種の翅: トンボは横脈が網の目、ハエは脈が大きく減る。種ごとの翅は別の見本にする(1 枚に混ぜると、どれが模式か分からなくなる)- ほかの流儀: 現在の研究では Cu を CuA・CuP と呼ぶなど、C–N 式とは違う当て方がある。Snodgrass は、ハチ・トビケラ・チョウの Cu₂ を C–N 式は 1A と取り違えたと書いている。表に 1 行だけ- 腋板(翅の付け根の小さな骨片): 動かす仕組みの話で、名前の図とは別- 脈の凸凹: 脈は山折りと谷折りの位置に交互に並ぶ(凸脈・凹脈)。平面の図では描けない
出典(2026-10-06 取得):Comstock & Needham (1898) The Wings of Insects, The American Naturalist 32(原典は読んでいない。下の 3 つが引く内容で描いた)en.wikipedia「Comstock–Needham system」(翅室の呼び方)J.R. Meyer, ENT 425 External Anatomy: WINGS(NC State University。縦脈の順と横脈の呼び方)en.wikipedia「Insect wing」(Snodgrass の横脈 h・r・s・m・m-cu)
正本(YAML)
examples/gallery/374-昆虫の翅脈-コムストック・ニーダム式.zumen.yaml