学び・図学
ラマチャンドランプロット(主鎖の形は、角 2 つでほぼ決まる)
ラマチャンドランプロット(主鎖の形は、角 2 つでほぼ決まる)
この図は、下の 1 枚の YAML から描かれています。手で図形を動かしてはいません。
正本に書いてある決まりごと
たんぱく質の主鎖の形は、残基あたり 2 つの角でほぼ決まる。φ(ファイ)と ψ(プサイ)—— どちらも主鎖の二面角。3 つ目の ω(オメガ。ペプチド結合まわり)は部分二重結合性のため平面に保たれ、ふつう 180 度からほとんど動かない。 だから軸が 2 本で足りる。
二次構造は、プロットの決まった場所に出る。右巻き α ヘリックスは φ −57 / ψ −47、平行 β シートは φ −119 / ψ +113、逆平行 β シートは φ −139 / ψ +135。左巻き α ヘリックスは右巻きの鏡像なので、符号を反転した位置に来る ——ただし出てくる残基はほとんどグリシンで、側鎖が水素 1 個しかなく、ぶつかる相手が無いから。
1 枚では足りない。 MolProbity・Phenix・wwPDB は一般/Ile・Val/Gly/pre-Pro/trans Pro/cis Pro の 6 枚を使い分ける。グリシンは側鎖が水素だけで最も広く、プロリンは五員環が Cα と主鎖 N をつないでいてφ が縛られる —— 1 枚で全部を測ると、グリシンは外れていないのに外れ扱いになり、プロリンは外れているのに通ってしまう。
検証に出る数。 好まれる領域は高品質な構造の 98%、許容される領域は 99.95%。clashscore は 0.4Å 以上の原子の重なりの数を 1000 原子あたりに直した値で、MolProbity score はそれと非 favored 率・不良ロタマー率の対数加重。参照データは 2018 年に更新された(Protein Sci. 27 (2018) 293、PMC5734394。2026-09-29 確認)——いまは Top8000:分解能 2.0Å 未満・相同 70% で絞った 7,957 本の鎖。以前の版(2003 年)は 1.8Å 以下・約 10 万残基で、版が違うと外れ値の数も変わる。
外れ値は「間違い」ではなく「説明が要る所」。 歪んだ残基は実在するので、0 にするのが目的ではなく、電子密度で裏が取れるかどうかを見る。
図の領域はおおよその位置。実際の境目は高分解能の構造を集めた分布から引く。
正本(YAML)
examples/gallery/290-ラマチャンドランプロット.zumen.yaml