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日本酒の三段仕込み(糖化と発酵が、同じタンクで同時に進む)

日本酒の三段仕込み(糖化と発酵が、同じタンクで同時に進む)

精米・洗米・浸漬・蒸しから製麹・酒母・初添・踊・仲添・留添・もろみ・上槽までを縦に並べた構成図。麹米 約 20%・掛米・蒸米がどこへ入るかを線で分け、三段仕込みの 4 日を枠で囲って総米の 1/6・2/6・3/6 と並行複発酵 20〜30 日を書き入れた図

この図は、下の 1 枚の YAML から描かれています。手で図形を動かしてはいません。

正本に書いてある決まりごと

日本酒がほかの醸造酒と違うのは、糖化と発酵を同じタンクで同時にやるから。ワインはぶどうに糖があるので、そのまま発酵する(単発酵)。ビールは麦を糖にして麦汁にしてから、酵母を入れる(単行複発酵)。日本酒は米のデンプンを麹の酵素が糖に変えるそばから、酵母がその糖を食べる ——並行複発酵という。世界の醸造酒で、この形はほかにほとんど無い。

だから麹が要る。 米には糖が無く、麦芽のように米を発芽させることもしない。麹菌を米に生やして、その酵素を借りる。 麹米は総米のおよそ 20% で、特定名称酒ではこうじ米の割合が 15% 以上と決まっている(清酒の製法品質表示基準・国税庁告示第 8 号(平成元年)。平成 15 年改正・平成 16 年 1 月施行で、純米酒の精米歩合 70% 以下の要件は削除された)。

三段仕込みは、4 日で 3 回に分けて足す。1 日目 初添(総米の 1/6)→ 2 日目 踊(何も足さずに 1 日待つ) →3 日目 仲添(2/6)→ 4 日目 留添(3/6)。足す量が 1 : 2 : 3 で、タンクの中は 1 → 3 → 6 と増える。

なぜ一度に入れないか。 酒母は乳酸で酸性にして雑菌を締め出した液で、そこへ一度に全量を足すと酸が薄まって雑菌が動く。3 回に分ければ、酸と酵母の濃さを保ったまま量だけ増やせる ——踊は、初添で増えた酵母が量に追いつくのを待つ日で、休みではない。

留添の日が、もろみの 1 日目。 そこから 20〜30 日。留添の品温はもろみ全体の最低温をねらい、吟醸で 6〜7℃、普通酒で 7〜10℃。低いほど発酵はゆっくり進み、香りが残る。

数えているのは日数ではなく、酵母の数と酸の濃さ。図の縦は時間の順だが、段を分ける理由はどれも「薄めないこと」に行き着く。

wrap: false は、試して戻した結果。 この図は 9 段あって細長いが、折り返すと三段仕込みの囲みの中で順が入れ替わり、1 : 2 : 3 が読めなくなる。囲みは「4 日で 3 回」という中身そのものなので、外して短くすることもしない。

正本(YAML)

examples/gallery/287-日本酒の三段仕込み.zumen.yaml

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