防災・災害

2011 年 3 月 11 日の津波 —— 観測点ごとの到達と最大の高さ、予想の引き上げ(気象庁の観測値)

2011 年 3 月 11 日の津波(最大波は、予想の引き上げより先に来た)

2011 年 3 月 11 日の津波について、八戸から東京晴海まで太平洋岸の 10 観測点を北から南へ並べ、第 1 波の始まりと最大の高さを時刻の軸に置いた図(相馬 9.3m 以上 15:51、宮古 8.5m 以上 15:26 など。計器が壊れて本当はもっと高い「以上」の値は斜線の棒)。14:49 の大津波警報第 1 報、15:14、15:30 の引き上げを縦線で示し、予報区ごとの予想される高さの推移の表(岩手県 3m → 6m → 10m 以上)を添えて、岩手の予想が 10m 以上になる前に最大波が来ていたことを示している。値は気象庁の災害時地震・津波速報による

この図は、下の 1 枚の YAML から描かれています。手で図形を動かしてはいません。

正本に書いてある決まりごと

最大波は、予想の引き上げより先に来た。

2011 年 3 月 11 日 14 時 46 分 18.1 秒、三陸沖で M9.0(モーメントマグニチュード)。気象庁は 3 分後の 14 時 49 分に大津波警報を出した。そのとき岩手県に予想した高さは 3m。地震の規模を M7.9 と小さく見積もっていたからで、M9.0 に落ち着いたのは 3 月 13 日。

予報区14:4915:1415:30
岩手県3m6m10m 以上
宮城県6m10m 以上
福島県3m6m10m 以上

岩手の予想が 10m 以上になった 15:30 には、大船渡 15:18(8.0m 以上)・釜石 15:21(4.2m 以上)・宮古 15:26(8.5m 以上)の最大波はもう来ていた。

観測値に「以上」が付いているのは、計器が壊れたか、振り切れたか、データが途中で途切れた所。本当の高さはもっと上。①ではそれを斜線の棒にした —— 塗りの棒は「そこまで」、斜線は「少なくともそこまで」。相馬の 9.3m 以上がこの表の最大だが、これは検潮所の値で、陸を駆け上がった高さ(遡上高)ではない。

釜石・大船渡・石巻市鮎川・相馬は、第 1 波が 14 時台に始まったが、揺れによる潮位の乱れで時刻を特定できなかった(報告書の注 *6)。①では 14:46〜15:00 の斜線の帯にした。岩手県〜千葉県の沿岸は地震で 1.2m〜0.1m 沈んでいて、高さにはその沈みが含まれている可能性がある(同じ報告書の注)。

第 1 報の「3m」が避難の遅れにつながったと考えられ、2013 年 3 月 7 日から、M8 を超える巨大地震の第 1 報は高さを数字で出さず「巨大」「高い」と言うようになった。予想される高さは 1m・3m・5m・10m・10m 超の 5 段階。いまの警報・注意報が地図にどう出るか(第 1 報と更新・架空)は見本 397。

- 地図。 観測点の位置は北から南への順だけで表した(位置の正確さを、地図の描き方で損ねないため)- 犠牲者の数。 この図は「いつ、どれだけの高さが来たか」と「何が予想されていたか」だけを描く- 遡上高(最大 40m 級)。検潮所の値とは測っているものが違うので、混ぜない

出典: 気象庁「災害時地震・津波速報 平成 23 年(2011 年)東北地方太平洋沖地震」(2011 年)1. 地震・津波概要 —— 表 1-4-1 日本国内の津波観測施設で観測された津波の観測値、図 1-3-1 津波警報等の発表状況。報告書にも「値は後日変更される場合がある」とある。気象庁「津波警報の改善のポイント」、内閣府「特集 新しい津波警報」(2013 年 3 月 7 日の運用開始)。

正本(YAML)

examples/gallery/355-2011年3月11日の津波の到達と予想.zumen.yaml

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