建築・土木

階段の寸法(2H + D が同じでも、急さは別物)

階段の寸法(2H + D が同じでも、急さは別物)

蹴上 230・踏面 150 の階段と蹴上 180・踏面 250 の階段を同じ縮尺(1px = 3mm)で並べ、勾配 57 度と 36 度の違いを段鼻の線で示した図と、手すりの高さ 1,100mm(水平部)と 850mm(段部)の比べ、建築基準法の下限・2H+D・勾配の表

この図は、下の 1 枚の YAML から描かれています。手で図形を動かしてはいません。

正本に書いてある決まりごと

住宅の階段は、建築基準法施行令 第 23 条で限度が決まっている。蹴上 230mm 以下・踏面 150mm 以上・幅 750mm 以上。蹴上だけが「以下」 —— 踏面と幅は「以上」で縛るのに、蹴上は上限で縛る。1 段が高すぎることのほうが危ないから。

2H + D は、歩幅に合わせる目安。蹴上を H、踏面を D として 2H + D = 歩幅。住宅性能表示(評価方法基準の高齢者等配慮対策等級)は 550〜650mm を求める。

ところが、同じ 610mm でも急さは別物。蹴上 230・踏面 150 は 230 × 2 + 150 = 610(勾配およそ 57 度)。蹴上 180・踏面 250 も 180 × 2 + 250 = 610(勾配およそ 36 度)。20 度違うのに、式の上では同じ。2H + D は「歩幅に合うか」しか見ていない —— 急さは蹴上と踏面の比で決まる。

家庭用の階段は 45 度前後とされるが、45 度はけっこう急。法の限度いっぱいはさらに急で、降りるときに踏面が見えない ——上がれることと、降りられることは別。

手すりは、役目で高さが 2 つある。つかまる手すり(昇降用)は、踏面の先端から 700〜900mm —— 手の高さ。落ちないための手すりは、共用の廊下・階段で 1,100mm 以上(住戸の中の階段・廊下は 800mm 以上)。出典:日本住宅性能表示基準・評価方法基準(高齢者等配慮対策等級)。建築基準法は階段に手すりを設けることを求める(施行令 第 25 条)が、高さは決めていない。1,100mm は施行令 第 126 条(屋上広場・2 階以上のバルコニーの手すり壁)と同じ値。

正本(YAML)

examples/gallery/305-階段の寸法.zumen.yaml

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