防災・災害

避難場所と避難所 —— 逃げる先と、暮らす先(災害対策基本法・JIS Z 9098:2016)

避難場所と避難所(逃げる先と、暮らす先は別)

指定緊急避難場所(命を守る・8 種類の災害ごとに指定)と指定避難所(暮らす・種類を問わない)の違いを比べた表と、先に逃げてから暮らす順番、架空の町の高台の公園・川沿いの小学校・海沿いの津波避難ビルについて洪水・崖崩れ・高潮・地震・津波・大規模な火事・内水氾濫・火山現象ごとに適否を ○ と × で示した表、JIS Z 9098 の避難誘導標識に載る要素(矢印・避難場所の図記号・災害種別の図記号・○ ×・名称・距離)と 4 種類の標識の並び、法の 8 種類と標識の規格(JIS Z 9098・Z 9097)の対応表

この図は、下の 1 枚の YAML から描かれています。手で図形を動かしてはいません。

正本に書いてある決まりごと

「避難所」は、逃げる先ではない。

2013 年の災害対策基本法の改正で、似た名前の 2 つを分けた。

指定緊急避難場所指定避難所
何のため命を守る(切迫した危険から逃げ込む)暮らす(家に戻れない間)
根拠第 49 条の 4第 49 条の 7
災害の種類8 種類ごとに指定問わない

分けた理由は東日本大震災。区別されておらず、逃げた先の施設を津波が襲って多数の犠牲が出た(平成 27 年版 防災白書)。

洪水/崖崩れ・土石流・地滑り/高潮/地震/津波/大規模な火事(施行令 第 20 条の 4)、内水氾濫/火山現象(施行規則 第 1 条の 6)。

同じ場所でも、災害ごとに ○ と × が変わる。 ③はそれを架空の町の 3 か所で見せる。学校は「避難所」として知られているが、川沿いで想定浸水深 5m なら洪水では × ——5m は 2 階建ての 2 階の床を越える(見本 221 の色分けと同じ切り方。3m は住宅の 2 階床の目安で、階高の大きい学校では 2 階の床に届かないことがある)。

規格受け持つ災害
JIS Z 9098:2016 災害種別避難誘導標識システム洪水・内水氾濫・高潮・土石流・崖崩れ・地滑り・大規模な火事
JIS Z 9097:2014 津波避難誘導標識システム津波
—(種別の仕組みは無い)地震・火山現象

JIS Z 9098:2016 は標識を 4 種類(注意・避難情報・避難誘導・避難場所)に分け、途切れずに続けて置く(シームレスデザイン)。適・不適は「○」「×」の黒で示す。

- 実在の町の指定。 ③の 3 か所は架空。○ × は市町村が場所ごとに決めて公表するもので、この図から自分の町の答えは出ない。自分の町は、市町村の一覧で確かめる- 図記号そのもの。 JIS Z 8210 の図記号は名前で置いた(記号そのものは描いていない)- 避難するかどうかの判定。 それは見本 221(避難行動の判定と浸水深)

何のための図か —— 地図に「避難所」と出ていても、それが今の災害で逃げてよい所かは別の話だと分かるため。

出典: 災害対策基本法 第 49 条の 4・第 49 条の 7、同施行令 第 20 条の 4、同施行規則 第 1 条の 6。内閣府「平成 27 年版 防災白書」第 1 部 第 1 章 第 2 節 2-2。内閣府「指定緊急避難場所の指定に関する手引き」。JIS Z 9098:2016、JIS Z 9097:2014。JIS Z 8210 の版は確かめていない(図記号の名前を引いただけ)。

正本(YAML)

examples/gallery/353-避難場所と避難所.zumen.yaml

同じ分野の見本